「耐震診断」とは、現在建物にどのくらいの耐震性能があるのか、
現地での調査などをもとに、現状を確認することです。
最適な耐震補強工事を実施するための下調べであり、
地震に対する弱点(耐震性能が弱い場所)を見つけることを目的としています。
以下に該当する建築物件は、耐震診断を強くおすすめいたします。
木造
平成12年(2000年)5月以前の建築物件
その他構造
昭和56年(1981年)5月以前の建築物件
「緊急輸送道路」とは、震災時に避難や救急・消火活動、緊急物資輸送の大動脈となる幹線道路のことを示します。
この道路沿いの建物の倒壊が原因で、道路を塞いでしてしまうと、緊急の人命救助や支給物の輸送、消火活動の大きな障害になり、復旧・復興の支障にもなります。
震災の被害を最小化し、早期復旧を図るためには、緊急輸送道路沿道の耐震化を進め、建物の倒壊による道路閉塞を防止することが重要です。
東京都では「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」が施行されています。
同条例では、以下の全ての条件を満たす建築物(特定沿道建築物)が対象となります。
・敷地が特定緊急輸送道路に接する建築物
・昭和56年5月以前に新築された建築物(旧耐震基準)
・道路幅員のおおむね2分の1以上の高さの建築物
阪神淡路大震災で倒壊した建物の多くは、昭和56年6月以前に建てられたものでした。
その理由は、昭和56年6月に建築基準法の耐震基準が大幅に強化されており、それ以前の建物は耐震性が不足している可能性が高いからです。